machiruda1984’s blog

特撮ヒーローとかプリキュアとか

「集める」とは〜1人のコレクターのたわごと〜

〇果てなき収集スピリット

この駄文にたどり着く方の多くは、特撮だのアニメだのと言ったものにハマっているだろう。作品への愛を示す1つの形として、グッズを集める。筆者もその1人で、30年以上に渡って特撮関連グッズを収集し、またその一部を手放してきた。途中にはポケモンカードにハマっていた時期もあるし、ミニ四駆ベイブレードやビーダマンも持っていたし、たくさんの物が流れて行った。その度に思う「あー、金と収納が足りねー…」、これは誰もが少なからず共感してくれると思う。それは単に貧乏だからとかではなくて、もっと根っこの部分で思うところがあって、また長文を書きなぐりたくなったのである。

 

スマホゲー、やってる?

何の話かはおいおいわかると思う。筆者は今、ポケモンGOだけやっている。正直な話、熱量も時間も金銭も、他のにつぎ込むほどもう持ってない。この後の文章は、スマホゲーを作ってる人達や入れ込んでいる人達をバカにしたい訳では無い。あくまで1個人の感想だ。そこだけは断っておく。

 

何曜日の何時からイベントスタート!新キャラ限定ガチャスタート!タスクをこなしてパワーアップ!

だいたいどこのスマホゲーでも聞く文言だ。作ってる人達は消費者にゲームに没入してほしいから、身も蓋もない話をすればそういう商売だから、このようなイベントを次々用意する。

 

筆者はポケモン図鑑とかも全部キッチリ埋めたいタイプの人間なので、この手のイベントもなるべく全部こなしたい。好きなキャラが出た時だけ頑張って、たまに遊ぶくらいでいいやという人がいるが、これはむしろ苦手なのだ。

それでどうなるかと言うと、当然続かない。他の趣味や仕事、体調といった要素に左右されて、取れない要素が出てくる。そこでふと我に返って「スン…」となるのだ。あーもういいや。これは僕向けのものでは無かった。僕の生活時間をお前が勝手に決めるなよ。

だから、戦隊やライダーのスマホゲーが出ても頑張れるのは最初だけだし、「仮面ライダーとコラボします!」なんてゲームが乱立してもそのためだけにそれに注力しようという気は起きない。ポケモンGOだけかろうじて僕の中で生きてるのは、本編ソフトに送れる公式色違いがそれなりに手に入るからだろう。

 

〇こうして私はFiguartsをやめた

同じような事がフィギュア集めにも起こった。筆者はS.H.Figuartsシリーズが立ち上がった最初の頃から、ライダー、戦隊、プリキュア、その他気になる特撮やアニメのキャラクターは出るもの全て根こそぎ買い集めた。その頃はまだ、予約もしくは朝イチすれば普通に手に入る環境だったのもある。

 

しかしそれはやはり続かなかった。部屋の収納や毎月増え続ける支払いに嫌気がさして、数年前にごく一部のお気に入りを残して売ってしまった。いや正確に言えばクレジットの支払いの足しにして、もういいや、となってしまったのだ。

 

思えばこうしたフィギュアとかも、構造的にはさっきのスマホゲーの話と同じだ。運営から提示されるイベントをただこなして行くだけになってしまってないか。もちろん一生懸命集め続けている人をバカにしているのではない。僕のライフスタイルの限界だっただけだし、晩年は買い集めただけで満足してロクに開封もしてない物も目立っていた。それはもったいないという想いだ。

 

〇今また繰り返すコレクター

で、フィギュアが減ったかと言うと、今度は装動などの食玩フィギュアに移っただけだ。小さくなって場所は取らなくなったようで、戦闘員とかを大量に買うのでスペース的にはなんやかんや足りない。単価が安く組み立てを伴うので、次に金欠の足しにすることはできないだろう。しかし今また、毎月のように出てくる新商品にウンザリしている。いいモノ作って売りたいのはわかる。追いかけたい気持ちもある。だがそろそろまた限界かもしれない…それで装動のミラーモンスターセットなどの「再現には絶対欲しいけど、正直お高い物」のいくつかを買い逃した。

 

同じことをずっと繰り返しているし、新しいスマホゲーとかまで手を出す気が起きないのは当然だ。それもまたコレクターの苦悩として、わかってくれる方も一定数いるのではないだろうか。同じもの・作品をずーっと集め続けている人ってのはそれだけですごいのだ。もちろん僕も、手放さずにコツコツ集め続けているマニア垂涎のレア物とかはある(そういうのを紹介するのもそのうちやりたい)。

 

こういう事を書くと「買ったものを手放すなんてコレクター失格だ!」みたいな論も出てくるかもしれないが、人によってはそういうタイプも正解なのだと思う。とりあえず集めてみて、取捨選択して、やっぱり違うものはやり直す。それで自分よりもっと大切にしてくれそうな人に譲渡したりとかもあっていい。そういうスクラップアンドビルドの果てに、自分なりの納得いくコレクションとの向き合い方を形成して行けばいい、と言い訳しておく。

 

〇コレクションとの新しい向き合い方

買っても開けなかった理由のひとつに「遊ぶ」という概念が足りてなかったのかもしれない。世間的にはどうかわからないが、その頃はまだフィギュアでカッコイイ・面白い写真を撮ってみんなに発表するという環境ができていなかった。いや正確には、当時のケータイのカメラで必死に撮って、当時の無料ケータイサイトで細々と作品発表はしてたのだが。

 

今、映えを意識したプラモ改造「エレクトリカルミニプラ」や、美少女プラモを使った写真を撮りまくっているのは、やはり人に見てもらいたいからだ。承認欲求の塊だ、出すからには何かしら褒められたい。そしてそのために必要な被写体や材料に、お金や情熱を注ぐようになった。それでいいと思うし、また何年か経ったら変わっているのかもしれない。それが自分自身のコレクター道だと胸を張って言えるのなら。

 

それである時突然やっぱり欲しくなって、馬鹿みたいな値段で買うことになっても、「やっぱり欲しい」なら仕方ない。その情熱が燃えているんなら、まぁ無理のない程度にまたビルドすればいいのだ。そうやって自分のコレクター道を何度も何度も舗装してはやり直して、切り開いていくのが楽しいのである。

もちろん、継続は力なりを地で行ってる人たちも、ともに頑張っていきましょう。

 

〇お宝の順番待ち

古い玩具だったりグッズというのは当たり前だがもう生産されていないので、新しくそれを手に入れるには持ってる人が手放すのを待つ以外にない。古い玩具屋のデッドストックが見つかったならラッキーだが、相手もコレクターであった場合はなかなか譲ってはくれないだろう。はっきり相手を認識していなくても、漠然と市場を睨み合うことしかできないのだ。

 

だからコレクターの皆さんが何かを手放す時には、ホントにどうしようも無いもの(保管中にカビたとか)以外は捨てずに、信頼出来る仲間とか適切な市場に放出して欲しい。僕も未だに後悔している。必死に集めた最初期のポケモンカード、もうだいぶ前にネットオークションでそこそこの値段で売っちゃったけど、今のまんだらけとかの相場でまとめて売ったらガチで車とか買えるレベルには持ってたなぁ…と(笑)